私はこれまで約25年、独立系FPとして金融機関等には所属せず、金融商品や保険商品を販売することによるコミッション(手数料)収入も得ずに活動してきました。そんな私からすると、一般に販売されているメジャーな金融商品や保険商品の中にも、これは買わないほうがいい、利用しないほうがいいと思える商品がいくつかあります。
今回は、そのうちの1つである「こども保険」(学資保険)を取り上げたいと思います。なぜ私が「こども保険」(学資保険)をおすすめしないのか、その3つの理由を解説します。
そもそも「こども保険」(学資保険)とは、主に生命保険会社で取り扱われている商品で、子どもが18歳や22歳の時点でまとまった学資金を受け取れる「貯蓄性」と、契約者(通常、父親)が死亡した際に、その後の保険料負担が免除されたり、育英年金が支給されたりする「保障」がセットになっているのが一般的です。
取り扱っている生命保険会社によって商品名は異なりますが、業界では「こども保険」と総称されています。かんぽ生命では、民営化前から「学資保険」という名前だったので、一般の人にとっては「学資保険」という名称のほうがメジャーに感じるかもしれません。ちなみに、民間の生命保険会社でも「学資保険」という名称を使っているところもあります。
さて、そんな「こども保険」(学資保険)ですが、私がおすすめしない理由は以下の3つです。
理由①「あまり増えないから」
理由②「保障の必要がない可能性も高いから」
理由③「中途解約時に元本割れする可能性が高いから」
理由①の「あまり増えないから」は、読んで字のごとしですが、現在の「こども保険」(学資保険)は、増えるところでも22年間の返戻率が108%とか109%程度となっています。
返戻率とは、「満期学資金などの受取保険金額合計」を「払込保険料(掛金)の総計」で割ったものです。例えば・・・・
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